こんにちは「ハナヤ」です
今回はファンタジー小説を書くうえで、資料になる本を紹介したいと思います。
主にファンタジー小説で舞台になる、中世ヨーロッパあたりを解説した本を紹介しています。
目次
ファンタジー小説のシナリオ作りのヒントに
ファンタジー世界のシナリオ作りのヒントに使えそうなのがこちら。
ファンタジー世界の全般を広く浅く網羅した資料本です。
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ファンタジー世界を考える上での取っ掛かりとしては最適だと思います。
各項目2ページほどしか無いので、これより更に詳しく知りたい場合は、知りたいジャンルの専門書を読んだほうが良いでしょう。
戦闘・戦略を考えるのに
ゲームシナリオのための戦闘・戦略事典 ファンタジーに使える兵科・作戦・お約束110
兵士の運用方法から、兵科、利点・欠点、武器の種類や戦い方などが書かれており、これを読めば戦闘・戦略の基礎的なものを知ることが出来ます。
例えば重装歩兵に対してはどのようにして戦えば良いのか。どのような陣形があって、どのような弱点があるのか。など図解付きでしっかりと解説してくれています。
またこの本の面白いところは、ゲームシナリオということもあって、架空のジョブや武器、魔法などでの戦い方や撃退方法、運用方法、特徴なども紹介されている点です。
こちらも入門書的なものなので、更に知りたい場合は専門的な本を読んだほうが良いでしょう。
ですがこれ一冊でもかなり役立ちます。
ファンタジー小説の職業を考えるなら
中世実在職業解説本 十三世紀のハローワーク
中世ヨーロッパ頃の職業をSRPG風に扱って紹介している本です。
読んでいて面白く、またしっかりと説明もされており特にオススメの一品です。
FFTの攻略本か設定資料集を読んでいるような、そんな雰囲気のある本です。
クリックして拡大(シワのように見えるのは本書のデザインです)
普段物語の中で出てこないような職業まで紹介されているので、こんな職業があるのか!と面白いですが、基本2ページでしか説明されていないので、詳細な内容は書かれていません。
西洋武術を知りたいなら
中世ヨーロッパの武術
西洋でよく使われるロングソード術、ダガー術、だけでなく、格闘術や鎧を着たレスリング術など、中世ヨーロッパの戦闘について書かれた本です。
技などもイラストで書かれており、動きなどが分かりやすく描かれています。
ファンタジーでリアルな戦闘を書きたいなら一読すると良いかと思います。
城塞を知りたいなら
中世ヨーロッパの城塞
城塞の詳細な構図がしっかりと描かれている良書。
ファンタジーでお城は必需品ですが、中の構図までしっかりと考えられている人はどれほどいるでしょうか?
また城攻めなどでどの様に城を攻め、守るのか。そこまで描かれている小説は中々有りません。
どうしてこのような形になったかまで書かれていますので、戦争を舞台に書く人、城を舞台に小説を書く人には強くオススメします。
農民たちの暮らしを知りたいなら
中世ヨーロッパの農村の生活
ファンタジーで農村の暮らしについてしっかりと書かれている小説は比較的少ないのでは無いでしょうか?
主人公は農村生まれでも直ぐに旅立ってしまいます。ですが、農村こそ、ファンタジー世界の基礎。
農村で暮らしていた人たちがどのような生活をして、一生を過ごしていたのか。
ファンタジー小説であまり語られることのない農民の暮らしをしっかりと書きたい方にオススメです。
都市と生活が知りたいなら
中世ヨーロッパの都市の生活
農村に変わって、次は都市の生き方です。
先程はイギリスでしたが、こちらはトロワでの生活になります。
1250年頃のトロワの人々の生活が生き生きと描かれています。
都市の人々がどう生きていたのかを知りたい方にオススメです。
騎士について知りたいなら
中世ヨーロッパの騎士
ファンタジーと言えばやはり騎士。
騎士についてもある程度知識が有ったほうが良いでしょう。
こちらの本では中世騎士の登場から、十字軍、アーサー王の伝説、テンプル騎士団など騎士が衰退するまでを描いています。
騎士=甲冑を着て馬に乗っていて剣を振り回している。といったイメージしか湧かない人は取り敢えずこの本を読んでみると良いでしょう。
騎士について更に詳しくなれます。
景色・風景・背景などのイメージを知りたいなら
背景カタログ西洋ファンタジー編
こちらはお城の中や街並み、田舎の風景など、西洋の背景写真を集めたカタログになります。
本やイラストだけではいまいち雰囲気が掴みにくいですが、この本は綺麗な写真が沢山載っていますので、雰囲気が掴みやすく小説を書くにあたってもイメージが付きやすいのでオススメです。
服装について知りたいなら
図解貴婦人のドレスデザイン1730~1930年
時代は1730~からと有るように、そこまで中世と言うほど古い時代というわけではありません。
イギリス黄金期のヴィクトリア朝時代の華やかな衣装を正に図解で描かれています。
麗しのドレス図鑑
こちらはイラストによってドレスが描かれており、雰囲気がとても掴みやすいのが特徴です。
時代は中世後期から20世紀初頭頃までを網羅しており、ドレスの歴史と変遷を、豊富なイラストとやさしい解説で楽しく学べるようになっています。
見ていて楽しく面白いのでオススメです。
中世兵士の服装
中世兵士の服装を忠実に再現し、資料とした本です。
11~16世紀ヨーロッパの歩兵・弓兵・ハンドガンナー(小銃兵)・騎士・砲兵隊・傭兵・従軍した女性・鎖帷子・兜・鎧・防具の下の服・男性の衣装・女性の衣装・下着・日常着・靴・音楽・娯楽・生活etc.を完全再現し、臨場感たっぷりの写真とイラストでわかりやすく解説。
服がどのような形となっているか、などを実際に再現した画像で、服がどのような素材でどのように作られたのか、実際に再現した資料となっています。
小説だけでなく、イラストなどの参考としても使えます。
食事について知りたいなら
図解食の歴史
中世ヨーロッパを中心に、西洋世界の古代から18~19世紀までの食事事情を図解で紹介している本書。
当時のヨーロッパ人の価値観などが描かれており、うんちくも多く書かれています。
錬金術について知りたいなら
図解錬金術
錬金術といえばファンタジーでの定番ですね。
金を生み出す為に研究していた人たちが錬金術師だというのは知っていても、では一体どういった事をしていたのか、どの様に研究していたのか。それによって何が成されたのか。知っている人は少ないかと思います。
本書はわかりにくい錬金術を分かりやすく書かれているので、ちょっと知りたい程度の人にもオススメです。
創作で錬金術を描く前に、一度軽くでも良いので本当の錬金術を知っておくと、ファンタジー小説を描く時によりリアルな錬金術を描けることでしょう。
悪魔について知りたいなら
図解悪魔学
悪魔について簡単に書かれた本です。イラスト付きで分かりやすく、気軽に読むことが出来ます。
悪魔は比較的ファンタジーものでは多く取り上げられていますが、設定がややこしかったりして、自分で書くとなると調べるのが面倒です。
本書は悪魔について分かりやすく書かれていますので、今まで悪魔について調べてみてよく分からなかった人などにもオススメです。
勿論定番であるソロモン72悪魔も書かれていますよ。
黒魔術について知りたなら
図解黒魔術
こちらも同じく図解シリーズです。
黒魔術を分かりやすく文字とイラストで説明されており、これから勉強する人でも理解出来るようにかかれています。
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黒魔術の本格的な本はトンデモなくコアな内容になっていきますが、そこまでの知識が必要ではない人にはこの本ぐらいで良いのではないでしょうか?
もう少し知識が欲しいという方は別の本を探したほうが良いかと思います。
魔導書について知りたいならこちら
図解魔導書
そもそも魔導書とは何でしょうか?
この質問にちゃんと答えられない人は本書を読むべきです。
魔導書もファンタジー世界では定番ですが、そもそも魔導書が一体どういったものか。を知って書いている人はどれほどいるでしょうか?
それを知らずに書いている人は一度本書を読んでみると良いかと思います。
他の図解シリーズと同様、文章とイラストで分かりやすく説明されていますので、サラッと知識を得るのにオススメです。
ファンタジーの中の武器を知りたいなら
伝説の「武器・防具」がよくわかる本
こちらは伝説の武器・防具を書いた本です。
武器一つ一つにイラストがついており、形が分かるのは良いですね。
どこかで聞いたような名前の武器も沢山載っており、伝説の武器について知りたいならオススメの本です。
武器
本のタイトルからして「武器」という武器をひたすら説明した本です。
こん棒から核兵器までありとあらゆる武器を網羅した、武器についてのコンプリートブックです。
数が多いので説明が無いものも有ります。まだ現代兵器については本書が古いので載っていないものも有ります。
ですが武器を知る上で素晴らしい資料となることは間違いないでしょう。
ファンタジー世界の地名が知りたいなら
幻想地名辞典
ありとあらゆる幻想の地名が書かれているのが本書です。
内容説明に有るように、
楽園から冥界まで。古都から宇宙まで。神話・伝承・歴史・物語の地名1000以上書かれています。
地名の参考にするのに良い本だと思います。
ファンタジー世界の生き物が知りたいなら
幻想世界の住人たち
ファンタジーでは必須と言っていいドワーフやエルフ、ドラゴン達。
かれらがどこに住み、どのような生活をしているのか、何を食べているのか。そういったものを書いた本です。
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今や定番となったファンタジー世界の生き物たち、ただ他の作品ではこうなっているから、今の定番だとこうだから。で勝手に決めつけていませんか?
彼らはもとは世界各地の神話・伝承の中の生き物でした。
折角そんな彼らを自分の小説で描くのなら、彼らの事をもっと知ってあげても良いのではないかと思います。
ただ今はそうだから。ではなく、伝承や物語を知ってから小説を書くことで、よりリアルな幻想生物を描けるようになる。かもしれません。
ファンタジー世界の地図を描きたいなら
ファンタジー世界の地図を描く
ファンタジー世界で世界設定上どうしても必要になってくるのが世界地図です。
世界地図が有るだけでどのような世界なのか、どういった場所があって、どういった国や地域が有るのかが読者にひと目で理解されます。
そんな世界地図の書き方を書いた本がこちら
自分の世界を地図にしましょう!
「ファンタジー世界の地図を描く」は、段階的な分かりやすい手順を通して、皆さんの頭の中にあるフィクションの王国に生命を吹き込み、本格的なファンタジー地図にする方法を紹介します。領域、城、戦場、山脈、森、海の怪獣などを描き入れて、冒険の舞台を盛り上げましょう! 独創性と機能性に溢れたファンタジー地図の作成方法を繰り返し学んでください。そうして完成した地図から、皆さんの世界は広がっていきます。
荘厳な地図の作成に必要なスキルをすべて網羅しています。引用元:アマゾン
分かりやすく段階的に地図の描き方を教えてくれるので、とりあえず地図を描いてみたいという人にもオススメできます。
小説を書きながら、世界地図で場所の整理などをするときにも役立つことでしょう。
また、実際に地図を描いてみることで、頭の中の設定と、実際のイラストでの相違点や問題点が浮かび上がる可能性があります。あったら面白い資料本だと思います。
現代チートをあつかうなら
現代知識チートマニュアル
まさに今のブームにのった本と言えるでしょう。
面白い目の付け所の本だと思います。
本の内容は、現代人がファンタジー世界に行った時に使えそうな知識をまとめた本です。
反射炉解説
足踏脱穀機
唐箕(とうみ)
かなり詳しく書かれており、これ一冊で現代チートはかなり網羅できそうです。
例えば、動力に関して言えば、最初は船の帆などから始まり、蒸気機関、シリンダー、内部機関(エンジン)といったように、段階をおって詳しく解説されています。
また、科学だけでなく、動力や電気学・軍事・政治・農業など様々な現代知識が詳しく纏められています。
書かれているチート内容
- 科学
- 材料工学
- 物理学
- 動力
- 電磁気学
- 軍事
- 政治
- 経済
- 生活
- 農林水産業
- 工芸
- 医学
- 数学
- 現代からの輸入
Web小説で現代チートを考えている方、書いている方、これから書こうと考えている方は一読するとかなり役に立つかと思います。
軍事強国チートマニュアル
チート本シリーズ第二弾。
前回が現代知識のチートマニュアルだったのに対して、第二弾は内政チートマニュアルです。
面白いのが、主人公の状況に合わせて~編と分けられ、主人公がどの地位に付いているかによって、行動する内容が分けられている点です。
将軍としての地位についた主人公はどうするべきなのか? 能力もなにも持たず異世界に転生させられ、一民間人として生きていく必要が出た時にどうすればいいのか?
など、その状況に合わせた行動選択のマニュアルが書かれています。
また用語項目では、【現代社会では当然の用語すら、転生先では存在しない】という、ファンタジー小説を書く作者なら一度は頭を悩ますであろう問題について、使える用語や表現の解説が入っています。
これだけでも資料としての価値は大変高いでしょう。
ファンタジー小説を書くのであれば、一度は読んでみると大変参考になる資料本と言えます。
この世界が消えたあとの 科学文明のつくりかた
ゼロからどうすれば文明を再建できるのか?
を書いた本。
穀物の栽培や紡績、製鉄、発電、電気通信など、生活を取り巻く科学技術について知ることができます。
この本の凄いところは、世界15カ国で刊行されているベストセラー本だということ!
「科学とは何か?」を考える事のできる本です。
【ファンタジー設定資料本オススメ一覧】まとめ
ファンタジー世界を描こうと思うと、実は結構簡単に書くことが出来ます。
ですがその書いた小説がよく考えられ、シナリオや設定に深さがあるか?と考えるとそうと言える小説は少ないように思います。
ファンタジー小説は本来一つの世界そのものを、作者の手で一から構築し、構成していく必要が有ります。
本来ファンタジーはとても難しいジャンルなのです。
今のWeb上に溢れかえったファンタジー小説が駄目だとは言いません。
私も多くのWeb上のファンタジー小説を楽しく読んでいます。
ですがその中で設定がとても良く考えられ深いものは、やはりシナリオも世界観も一つ飛び抜けているように思います。
これからファンタジー小説を書こうと思っている方には、是非とも何か一つでもいいので、調べに調べて徹底的に深い物語を書いてもらいたい。
私はそう思っています。
書けたら教えて下さい! 絶対に読みに行きますので!
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