純文学なんて読まないアラサーが芥川賞受賞作【影裏】を読んだ感想

2017年9月6日

この本を読もうと思った理由はなんてことはない、新聞の広告に本日発売とあったからだ。
私自身芥川賞受賞作はあまり読むことはない。何故なら面白いと思ったことが無かったから。

そんな私が今回この本を読んでみた理由は、なんてことはない、ただのブログのネタに欲しかったからだ。

なので以下は私のブログのネタの為の記事だ。ただ、今回読んだ【影裏】は個人的には比較的楽しく読むことが出来た。少なくとも苦痛ではない。

ではどういったところが面白かったのか。レビューしていこうと思う。

 

久しぶりに純文学を読んだから、冒頭が堅苦しくなってしまいました。

さて、本日は芥川賞受賞作【影裏】についての感想などを書いていきたいと思います。

以下軽いネタバレ注意

 

あらすじ

主人公の今野は、東京近郊の本社から岩手県へ赴任してきた30代の男性社員。

赴任先で知り合った日浅と仲良くなり、よく釣りをしに行く仲となる。

が、突如として日浅が会社を辞める。ひとりぼっちになってしまった今野は、孤独を感じ始めるのだが、ある日突然日浅が今野の家に現れる。

冠婚葬祭を執り行う会社の営業として他の会社に既に入社していた日浅だった。

営業成績も良く、自慢していた日浅だったが、日にちが経つに連れ、実はそううまく行ってるようではないことを今野は知る。

 

 

 

感想

小説は今野の日常が淡々と綴られていきます。ですが決して面白くないというわけでは無く、風景や、その場面場面の描写がとても上手で読みやすいです。

ただ、難しい漢字も多い。私の漢字力が無いと言われれば仕方がありませんが、魚の名前とか植物の名前とか、漢字だと分かりません!

また、現在の話をしている中で突如として過去の回想が始まり、また現在へ戻ってくる。

一行開けるなどして分かりやすくしている場所も有るのですが、場面によっては文字続きで現在から過去へ行ったり来たりするので、読んでいると混乱してきます。

ちゃんと読めば理解出来るのでそこまで大きな問題では無いとは思います。

寧ろこの書き方で小説を読んでいる。と言うよりも、

今野という男の思考を読んでいる。と言えば良いのか。

小説のような順序だった書き方ではなく、考え事の中で突然回想を始めるような。

実際の人間のように、考えが突然あっちに行ったり、こっちに行ったりするような。

そんな人間らしさを表現した文体だと感じました。

 

3・11やボーイズラブについて

スラッと流れるように作中で話され、正直この設定は必要だったのだろうかと思ってしまいます。

ボーイズラブに関しては、ちょっとしたメールの返信への葛藤や、電話なども有りましたが、殆ど何事もなく流されて終わります。

また、3・11についても同様で、地震が有りました、そこに日浅が行ったかもしれません。そこで日浅は生きているのかどうか。きっと生きているだろう。

この程度です。

 

逆にそういった平坦な日常が、人間らしさがあって良いのかもしれません。

人間の生活で、人生を揺るがすような事は一生に何度も有ることでは有りません。

小説というのは、その一生に何度あるか分からないような物事を描いているものですが、この小説は、今野という男の一生の中のほんの一部、日浅という男に会ってから別れるまでの、特異ではあるが、特別ではない日常の物語なのだろうと私は感じました。

 

総評

何というか、感想を書くのがとても難しい小説でした。

悪くはない。

最近読んできた芥川賞の中では好きな部類ですし、比較的面白かったです。

だけど、これと言って言うことも無いし、突出したこともない。

淡々と進んで、そこそこ面白いままプツリと終わった。そんな感じ。

日浅についても最後に正体についてのカミングアウトが有るのですが、

「へーそうなんだ」

という感想しか抱けませんでした。

描写は上手いし、話も悪くない。でもいまいち評価がし辛い。こんな感じでしょうか。

すみません。あまりうまく感想に出来ませんでした。

漢字が難しいものが多いですが、そこまで人は選ばない小説だと思います。ページ数も少ないのでサラサラと読めるかと。

気になっている方、気になった方は一度読んでみてはどうでしょうか?