【杜人記-ゆるゆる土着神-】感想 第十一回 今週のオススメなろう小説 

2018年8月9日

今週のオススメなろう小説は、前回に引き続いて完結済小説 【杜人記-ゆるゆる土着神-】です!

https://ncode.syosetu.com/n1309m/

アクセスすると5年以上更新されていない通知が出ていますが、完結済み設定がされていないだけで本編はちゃんと完結していますので、問題なくお話を読んでいただけます。

 

2010年6月連載開始ですのでもう8年も前の小説なんですねー 更新を追っていた私としてはずいぶん長い時間が経ったなあとシミジミ思う次第です。

 

では早速小説の紹介をしていきたいと思います!

あらすじ

気が付いたら21世紀日本からタイムスリップ(?)して原始時代にいた男。
なんやかんやで人生をまっとうするも残された村の皆が心配で未練たらたら。
「幽霊になっても皆を手助けできるかなぁ……」そんなお話です。

内容としては主人公転生ものです。

日本神話を題材にした架空の日本が舞台で、なんと、主人公は1話で死にます。

その後幽霊として残り続け、なんやかんや有って祖先の神として自身の一族を守るために、時に大和の神(天照大神や八咫烏)と争ったり、一族の村を発展させたり、他所の神達を匿ったりと、奮闘して自分の子孫や一族仲間達を守っていこうとする。という物語です。

 

この小説の魅力

本小説はあらすじにもあるように、一人の現代人が原始時代に転生し、そして大往生の後に死亡、その後霊として子孫を守る為に奮闘し村を発展させていくという内政ものです。

が、内政についてはあまり詳しく語られることは有りません。むしろこの小説の魅力は登場する神々の、神であるための苦悩や、負い目、成約や縛り、愛に恋などの人間臭さにあります。

人に恋した神の物語や、旅の途中で村を助けて崇められた小さな神、愛する相手を裏切ってしまって数百年間自身を責め続ける神など、沢山の神々が登場します。そのどれもが皆とても人間臭い。

子孫を見守る為に神となった者たちですが、人は次第に神を忘れていきます。忘れ去られる事で弱体化して、最後には消えてしまう危険も有るのですが、それでも神々達は消えることも是とし、最後まで子孫と共にあろうとします。

そして物語の最後では・・・

読んでいてホロリと涙してしまいました。

 

 

物語を引き立たせるもう一つの視点

本小説、本編は勿論主人公の視点にて物語が進んでいくのですが、実は閑話がとても面白い。

本編とは別に、現代の一大学生の視点で閑話は語られていきます。

学生は歴史の授業の中で変わった教授と出会い、教授が愛してやまない杜人神語を現代の視点から紐解いていくというストーリー展開となっています。

この視点の面白い所は、

私達は、神話は昔の人が造り上げた創作。仮想の神の物語だと思っています。

ですが実は昔は本当に神が居て、神の行いが神話として実際に記録として残り、その記録を私達が勝手に創作だと思い込んだり、当時の社会風刺である。と勝手に現代の知識で解釈しているだけではないのか?と思わせてくれるのです。

本編で実際の神として主人公が行ってきた様々な取り組みは、その後歴史として現代にまで残り、現代人がそれを当時の社会風刺や学術的資料として研究する。

読者である私達と同じ視点の、現代に生きる人間から主人公の行いを見ることで、神話の真相と、現代人の解釈の両方を体感でき、物語の深みがより一層強く感じられるようになっています。

 

最後に

今回この小説を紹介しようと思ったのは、数日前寝る直前何故かふと思い出して読みたくなったからです(笑)

どうして思い出したのかは分かりませんが、一気に読み直して、やはり面白かったのでこの度紹介することにしました。

2011年とずいぶん昔ですが、もっと最近連載されていたらきっと書籍化の話も有ったことでしょう。

とても面白いので、読み始めたらきっと最後まで止まらないと思います。

唯一の難点は、漢字が難しい! 読めない字が多く出てきて(特に鳥の神の名前!)少し苦労しますが、題材が題材なので仕方がないですね。

【杜人記-ゆるゆる土着神-】

オススメですので、是非一度読んでみて下さい!

 

 


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