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【辺境魔法学校】感想 第九回 今週のオススメなろう小説 

今週のオススメなろう小説は

「辺境魔法学校」です!

https://ncode.syosetu.com/n1444ej/

 

魔法学校と有るように魔法ものですが、寧ろ雰囲気はクトゥルフ神話的な雰囲気が有ります。

話自体もかなりダークな展開で、物語開始早々大量の死人が出たり、殺したり殺されたりと、殺伐とした物語となっています。

良くある魔法学校ものが正当現代ファンタジーだとすると、こちらは異端側のダークファンタジーものと言えるでしょう。

本作は残虐描写、人死などが大量に出る作品ですので、そういったものが苦手な方にはオススメしません。

黒魔術(怪しい雰囲気な方)やクトゥルフ、呪いや、無慈悲な神などが登場するような物語が好きな方にはオススメの小説です。

 

あらすじ

西暦二〇〇三年に魔法が復活し、我々の地球と別の歴史を歩んだ世界。そこでは、魔導師が存在した。そんな中、辺境魔法学校と呼ばれる、魔法学校が存在する。
時は二〇一六年。年齢不問・学歴不問・犯罪歴不問・入学金及び授業料無料で、修得に十年掛る魔法を、たった三ヵ月で教えてくれる辺境魔法学校。
魔導師に憧れる神宮寺誠は高校中退を覚悟の上で、家から金を持ち出し、死亡率八割といわれる入学試験を受けに向う。だが、そこでは夢見た世界とは違い厳しい現実が神宮寺を襲う。

 

死亡率八割の入学試験

本来何年もかかる魔法をたった3ヶ月で教えてくれる代わりに、生徒の生死については全く保証しない辺境魔法学校。

それを承知で親から金を盗んで入学した主人公神宮寺じんぐうじまことでしたが、入学試験会場で通された先にあったのは誠とその他4人の入学希望者が集められた個室でした。

個室の中で集められた五人は、薬の服用とそのまま個室で六時間の待機を命じられます。

配られた薬を飲んだところ、突如として一人の男が苦しみだし事切れ、時間経過と共に次々と誠と同じ部屋だった人たちが死んでいきます。

同じような事はその他にも沢山ある個室で同時に行われており、受験者約100人のうち、生き残ったのはたった二十二人だった。

 

 

というとんでもない入学試験から始まるこの物語。

ですがまだこれは序盤の序盤。まだ入学試験でしか有りません。ここからが本作の本番なのです。

序盤早々死にまくる新入生

序盤早々に八十人程の人間が死んだ「辺境魔法学校」ですが、無事入学出来ても死が近いのは変わりません。

寧ろまだ入学試験。ここからが本番です。

授業内容は至って簡単。教師の授業をただ聴くだけです。ですが話している言語は地球上のどの言語でも無く、生徒達にとっては全く理解できないもの。

勿論生徒たちは全く意味が分からないのですが、教師の言葉を聞いた途端、生徒はバタバタと倒れていきます。気を失うならマシなもの。次から次へと倒れ、そのまま目を覚まさず死んでいきます。

死を恐れ退学を希望するものも出てくるのですが、退学するには入学時に金1kgを事前に収める必要が有ります。(本作では432万5千円)金を払っていない者の中退は認められず、学校から抜け出した場合は逃亡と取られ殺されます。

逃亡=死

こんな学校に来る人間は殆どが訳ありの人間で、そんな人間に400万などという大金が払えるはずもありません。

入学してしまった生徒たちは恐怖にさいなまれながらも、逃げることすら出来ずに授業を正に死に物狂いで受けることになります。

ただ授業を聴くだけで命の危険がある辺境魔法学校、生徒の数を減らしながらもカリキュラムは着々と進んでいくのです。

そして最後の試験。魔法を与える異世界の神【ダレイネザル】とは・・・。

殺伐とした世界観、魅力溢れる矛盾した主人公

これまでの説明でもあるように、とても殺伐とした世界観。

グロテスクで、殺伐とし、そしてどこか魅力溢れる物語である本作「辺境魔法学校」ですが、主人公である神宮寺誠もとても魅力溢れる主人公をしています。

序盤は打算的だった主人公。

相手を利用し、自分が卒業するために何でもするような人間かと思いきや、理不尽なまでの魔法の力に対して同じクラスメイトの為に真摯に情報を教えたり。

打算的であろうとしながらも、一人の少女に惹かれて行ったりと。

とても人間らしく、不器用で、でもやっぱり主人公らしい強さも持った、魅力溢れる主人公に一読者として引き込まれていきました。

世界観もですが、主人公の人間らしい魅力が本作の一番の面白さだと思います。

 

最後に 感想

実に私好みな小説でした。

物語も上手く纏められていますが、丁度一段落し、これから主人公がどのような行動を取っていくのか、これからが面白い物語でもあると思います。

正直続きが読みたくてたまりません!

現在完結となっていますが、人気が出たため1月からもう少し続けるとのことで、更新を楽しみに待っていようと思います。

中々なろうの小説では無いジャンルかと思いますので、ちょっと口直しにビターな小説をお探しの方にオススメ致します。

 

追伸

2018/1/20に更新が再開しました。

「辺境魔法学校」はこちら

https://ncode.syosetu.com/n1444ej/

 


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