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【乱世を往く!】感想 第十回 今週のオススメなろう小説 

 

今週のオススメなろう小説は、たまには完結済みの小説も良いかなと思いまして、オススメの完結済み小説を紹介したいと思います!

本日紹介するのはこちら!

【乱世を往く!】

https://ncode.syosetu.com/n6654p/

2010年開始の2014年に完結した少し昔の小説ですので、知らない方もいらっしゃるのではないでしょうか?

本作の面白い所は、ファンタジー戦記ものでありながら、主人公が表舞台に出てくる所謂英雄譚ではなく、英雄たちが使用する武器(魔道具)を製作する製作者側であるという点です。

 

あらすじ

いつの時代も世間の評価を受けるのは華々しく活躍する魔導士たちだ。しかしその一方で魔導士以上に保護され厚遇され、そして管理されたのが魔道具を作る側である魔道具職人であった。
これはとある二つ名をもつ流浪の魔道具職人と、彼に関わる者たちのお話。

 

魔道具が発達し、魔道具によって英雄が活躍する世界。そんな世界で千年に渡り卓越した魔道具製作の技術と知識を持つ「アバサ・ロット」

かの職人が作る魔道具は、いつの時代も歴史を作り、あるいは塗り替えてきた。

かの人が魔道具を与えた王は、後に大陸を統一し、またある王女は与えられた魔道具を手に亡国を回復し「救国の聖女」と呼ばれた。

かつて砂漠であったある土地は、かの職人が水を引いたことで一面穀倉地帯になり、その土地をめぐり流血の交渉がもたれたという。

本人が表舞台に出てこないにも関わらず、これほどまでに歴史に関わった職人は他にはいるまい。

この大陸で「アバサ・ロット」の名は、既に生ける伝説と化している。

(本編プロローグより抜粋)

 

【アバサ・ロット】イスト・ヴァーレ

本作の主人公であり、千年間相伝された魔道具職人の名前であり、世界最高の魔道具職人の名前であるアバサ・ロット。本名「イスト・ヴァーレ」

飄々とした性格で、禁煙用魔道具『無煙』をよく吹かしている。

歴代のアバサ・ロットと同じく気に入った人物にしか自身の作った魔道具を渡さない。また人を小馬鹿にしたような態度を取ったりと、友達にしたら絶対面倒なタイプな主人公です(笑)

彼の作る魔道具は、他の魔道具職人がつくる魔道具とは一線を画する力が込められており、その力は自身の気に入った人物にしか譲り渡されない。

彼から魔道具をもらった人物は、望む望まざるに関わらず、戦乱へと飲み込まれていく。

 

 

本作の魅力

本作の魅力は何と言っても登場人物達全てが魅力に溢れているという点。

そして一章から続く伏線が最後に全て回収されていくという話の構成力です。

特にキャラクター達の魅力が素晴らしい。

一章を読んでいけば直ぐに分かるかと思いますが、グイグイ引き込まれる文体で読みやすく、緩急の付いたストーリー展開、魅力溢れるキャラクター達によって、あっという間に物語に引き込まれていきます。

またイストが裏の主人公であるならば、表の主人公であるクロノワの英雄譚もこれまた面白い。

クロノワの話だけでも普通の戦記ファンタジーとして面白いものが有るのですが、

歴史には出てこない裏側でイストの存在が大きく世界を変えるキッカケになっていたり。

イストの存在が有るからこそ生まれた戦いがあったりと、全てを知る読者側からするとなんとも言えない面白さがあります。

歴史の面と裏を同時に楽しめる小説と言うのも中々無いのではないかと思います。

 

魔道具

本作に登場する魔道具は様々な種類が登場します。

ユニークなものから、何に使うのかよくわからないようなもの、くだらないものまで沢山の魔道具が登場します。

読んでいると次はどんな魔道具が登場するのだろう? と楽しみになっている自分に気が付きます。

作者である新月 乙夜さんの他の小説にも時たま魔道具が登場しますが、どれもしっかりと考えられています。

この作者さんに魔道具を考えさせたらきっと小説家になろう一番に違いない! なんて勝手に思っています(笑)

 

最後に

最後にですが、本作は作者である「新月 乙夜」さんの処女作になります。

処女作でこんな面白い小説書けるのか……なんて思ってしまいますが、個人的にはクロノワの話が最後アッサリ気味でしたので、その辺りもう少し盛り上がると良かったように思います。

本作である【乱世を往く!】

意外に現在【世界再生GAME】

https://ncode.syosetu.com/n2203dg/

を執筆されていらっしゃいますので、よければこちらも一緒にどうぞ。

 

 


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